医療関係者

卒業生の声

研修医Y

二年間の研修が終わり、振り返るとこの病院を選んで良かったと思いました。研修先を選ぶにあたり、最初は不安がありました。というのも、大勢は都市部の有名病院を志望していたからです。何が彼らを引き付けるのだろうかと思いました。有名病院も、同じ大学医局派遣です。今年中津市民の先生が有名病院に転勤される事も、その逆もあります。つまり、指導医が一緒で薬や施設も一緒(大学は別)という事は実質変わらないのではないかという結論に至りました。人気が人気が呼ぶ、ブランド好きに惑わされていたのではないかと、思いました。 そして、この病院を選んで良かったと思える一番の理由は、まさにこのブランド力があまりない事による、レジデントが少ないという事でした。他の病院では、後期レジデントや若い医員の方が、ギラギラしています。どんなにやる気を見せても、年の順があり、研修医にERCP、下部消化管内視鏡、手術の術者などは回ってこないでしょう。

また、屋根瓦方式が流行っていますが、当院ではあまりありません。屋根瓦方式の利点と欠点は、チューベンがいらっしゃる事です。教えて頂けるかもしれないが、自分が主体となる事はない。道筋を立てて、行っていくのはあくまで自分ではなく、他人のを見るだけです。 当院の利点はまさに逆です。かなり上の先生と二人だけで持つ事があります。大きく道筋を外れなければ、かなりの自由が許されます。ただ、馬鹿な質問をすると驚かれるので勉強しなくてはなりません。採血や諸検査なども自ら考え、選び提示できます。治療も相談の後、ここなら通ります。ただ、正しい事が大前提なので、自分は入院するとハリソンを読み、「ハリソンに書いてあった~」と枕言葉をつけて主張しました。 主体性が身につくのが最大の利点と思います。見て聞いて学ぶだけでは、看護師と変わらず、ベテラン看護師や勉強熱心な看護師にさえ勝てません。自ら調べ、計画し、実行していく。しかも後ろで上がどっしりと見守っていてくださる。研修医とチューベンの良い所取りと思います。

自分は研修医の目標を、3年目から大学院に行き、ネーベンで困らない実力をつける事でした。希望通り4月から大学院に進学しますが、ネーベンにあまり不安はありません。ここができればどこでもできると言われたからです。もし、上のを見て、何も選択をせず考えない研修を行っていたら、今頃は途方に暮れていたと思います。

ブランド品が好きな方にはこの病院は勧めません。
素振りだけして試合に出たくない人にも勧めません。
座学をせず、人に聞いてだけやり過ごす人にも勧めません。
しかし、それ以外の人ならば、満足すると思います。

研修医K

大学の6回生の時にこの病院に見学に来て、自由闊達な研修の雰囲気を感じ、1年目の希望先をこの病院と書いて提出した。もちろん、自分が生まれた病院だからということもあったかもしれない。とにかく、6年ぶりに私は地元に帰ってくることになった。

国家試験の直後ということで知識的にはある程度は自信があったが、現場で働く力はほぼゼロからのスタートであった。初めの頃は、点滴の時に周りを血まみれにしてしまったりして、よく看護師さんに怒られた。あの頃に比べれば成長したかなと思う。

この1年を振り返ってみると、いろいろな場面が頭に浮かび上がってくる。同期と患者の治療法や自分たちの進路について遅くまで議論し合った研修医室、回盲部まで到着していることに気づかずさらに突き進もうとしてしまったCF、救急にてCPAが連続して来た夜、同期の研修医同士が結婚するといきなり言い出した飲み会、そして30代の末期がんの患者さんを看取った病室、、、、、、、。

本当に濃い1年間だったと思う。そして思い出すことはやっぱり人とのつながりの中でのことばかりである。先生方、スタッフの皆さんには心から感謝しており、中津市民病院で医者としてのスタートを切れたことを幸せに思っている。

中津に来て、大江医家資料館を訪ねた時に学んだ言葉がある。「医は仁ならざるの術、務めて仁をなさんと欲す」というものである。確かに、医療は侵襲的な手技も多い。だからこそこれからも勉学を重ね、少しでも質の高い医療を患者さんに提供できるように頑張っていきたい。

最後にこの病院(1年間)でのおよその症例数等をまとめておく。研修病院に迷っている学生さんの参考になれば幸いである。

入院担当80例、救急当直(小児救急も含む) 平均月4回、新患外来 内科研修時週2回、手術50例、GF 50例、CF 10例、CV 5例、腹部エコー 50例、心エコー 20例、経膣エコー 50例、胎児エコー 20例、気管挿管 40例、DC 3例、末梢静脈路確保 100例、動脈路確保 15例、経鼻胃管挿入 30例、胸腔ドレナージ 3例、腰椎穿刺 5例、腹腔穿刺 2例、関節穿刺 2例、骨髄穿刺 2例

研修医T

右も左もわからない状態で中津に来ましたが、職員の方々のご指導のおかげで一年間楽しく、有意義に過ごさせていただきました。手技や症例、当直などの選択で自由度が高く、自分のペースで研修を勧められたのが大変ありがたかったです。次の病院でも中津での経験を生かして働いていきたいと思います。

研修医K

1年目を中津市民病院で研修し、現在、九大病院で研修しています。最初に来たときは、こ・・これは周りに何もないぞ~(^_^;)、って思いましたが、逆にその環境のお陰で医学に集中して打ち込むことができました。自分の地元は九州ですが、関東の大学に行っていまして、こちらには誰一人として知っている人がいない中で、この病院に来ました。しかし、良き先生たちや同期の研修医に恵まれて、本当に良い1年を過ごせました。

この病院では輸液、抗生剤などの治療の基本的な所から、最終的には簡単な手術の術者までさせて頂きまして、数々の貴重な経験をさせていただきました。大学病院に比べると医者の人数、標榜科数は少ないですが、それをカバーして有り余る良い先生方がいらっしゃいました。その先生方の元で学ばせていただいた事は、今後の医者人生の中で礎になりました。そして、この病院で出会った同期の研修医と結婚しました。

1年間と短い間でしたが、様々な思い出と貴重な経験をありがとうございました。機会があれば、またこの病院で働かせて頂きたいと思っています。

追伸:からあげは鳥しんがおすすめです。

1年次研修医T

1年間の研修を振り返って

大分大学病院からの協力型として1年間中津市民病院で研修させていただきました。医師数50人弱と中規模の病院でありますが、その分、研修当初より各科の先生に覚えていただき、どの科を回っていても、必要なときにコンサルトしやすく、また丁寧に指導していただきました。

手技、手術でも積極的に参加させてもらい、多くの経験を積めたと思います。どの科でもみるようなCommonな疾患を多く経験できた一方で、診断に苦慮するような症例もあり、1年目としてバランスのとれた研修ができたと思います。

指導医の先生方だけでなく、多くの医療スタッフに指導していただき1年間の研修を終えることができました。まだまだ歩き始めたばかりで努力を続けないといけませんが、自分を少しでも成長させていただいた患者さんも含めた中津の方々に貢献できるようにならねばと感じております。1年間本当にありがとうございました。

1年目研修医H

中津市民病院での1年間の研修をして

この1年間、朝早くから夜遅くまで、大量の仕事を丁寧にかつスピーディーにこなしていく先生方の背中を見て、どうにかこうにかついていくことに必死でした。日々初めて知る知識が本当に多くて、知ることに対するうれしさがあるのと同時に自分の未熟さを痛感しながら、先生方のように早く自信を持って働けるようになりたいという思いでいっぱいでした。右も左もわからない状態で働くことになった私でしたが先生方をはじめとして看護師さん、薬剤師さん、コメディカルの方々、病院職員の方々に丁寧に指導していただき、助けてもらったことを非常に感謝しております。

大学病院は規模が大きく、入院患者さんが別の疾患を併発した時など他の診療科に相談をするのは少し大変ですが、中津市民病院では別の科の先生方にすぐに相談できる環境にあったので研修医にとって勉強になりますし、働きやすかったです。また、看護師さん、薬剤師さん、コメディカルの方々との距離も近く、専門的な話や、他職種の方から見た意見も聞きやすく、伝わってきやすいので、チーム医療を学ぶにもすごく適した環境にあると感じました。また患者さんにとって入院は非日常的なことであるので、毎日患者さんのもとへ行き話を聞くことは、安心して治療に専念していただくためにもとても重要なことだということ、会話の中から得られる情報はたくさんあるということを学び、将来臨床医として働くことがあったら、このことを忘れずにいたいと感じました。中津の患者さんはあたたかく親切で、こちらが治療している側ではあるけれど、私の方が元気づけられ、励まされることが多々あり、おそらく中津で出会った患者さんを一生忘れることはないと思います。

まずは1人前の医師となれるようにこれからも精進し、いつか中津でお世話になった方々のお役に立てるように頑張ります。1年間、これほど密度の濃い時間を過ごさせていただき、ありがとうございました。

3年目研修医F

私は中津市に来るまでは京都市、東京都、福岡市と常に大都市在住の生活を送りました。人口8万人の中津市に来たのも、一度は田舎暮らしをしたいという好奇心のためでした。

いざ来てみると、先輩研修医はユニークな方ばかりで、遠く関東からいらっしゃった先生もおられました。その先生も無事研修終了し、今では外科の仕事に精を出しておられます。

結局,初期臨床研修2年、後期研修1年の計3年間、この病院に籍を置きました。今から振り返れば、結構充実していた毎日でした。忙しい時もそれなりに楽しみ、日々の医療に臨んでいたと思えます。その背景にはこの病院に特有の自由さがありました。型にはめようとしないスタンスこそ、ここの魅力なのです。

研修生活は白地図に塗り絵をしてゆく過程に似ています。この病院で自分自身を思い通りの色に塗って下さい。特に泌尿器科はオススメです。

ここで研修すると、旧制高校の2年間のような味わい深い生活を送れることでしょう。そんな経験をしてみたいと思う方はここへどうぞ

1年目研修医A

研修のはじめの二週間はオリエンテーションが組まれており、これは他の病院にくらべてもかなり長いと思います。この期間に病院のほぼ全ての部署を回り、検査や薬剤のことだけでなく物流の仕組みから給食、清掃、事務などまで経験する事ができました。「医者が診療ばかりしていてはいけない」というのは、院長の口癖ですが、中津市民病院がどういう医者を育てたいのかという理想が反映されたオリエンテーションだったと思います。

病棟では5~6人の患者さんの担当となりますが、あまり多くの患者さんをもたずに、一人の患者さんを徹底的に知るというつもりで診療するようにという方針です。また、ローテートしている科でも、そうでない科でも全ての先生との関わりを持つことができ、よく声をかけてもらい教えてもらっています。医局の壁をあまり感じないのは良い点だと思います。

研修病院を決めるにあたっては、いろいろな基準があると思いますが、わたしが中津市民病院を選んだ理由は、(1)研修や医療に対する考えに共感したから (2)市民病院が独自の研修体制で研修医を採用するのは初めてなので、自分が研修を作っていくことができるからです。実際、働き始めてみて思うのは、(1)が重要だということです。みなさんにも、自分が働いていて誇れるような、元気になれるような病院を探して欲しいと思います。

病床数250床と臨床研修指定病院としては小規模な病院ですが、その分融通が利くというか、興味のある事にどんどん首を突っ込めます。また、大学にいたころには見えなかった医療の実際というものを勉強させてもらっているように思います。ただ、研修医が少なくて寂しいと思うことがあるので、多くの学生さんが見学にきてくれて、できれば来年一緒に仕事ができればうれしいと思います。

2年目研修医T

九州大学研修プログラムの一環として二年目を中津市民病院で研修しました。当院を希望した理由は、一年目にお世話になった大学の先生から、中津市民病院は院長が大変変わっていて面白い、しかも研修医教育に非常に熱を入れている、小さい病院だけどそのせいで逆に研修医にもいろいろと手を出すチャンスが多いし各科の垣根も小さい、さらに中津市近郊の二次医療を背負っている病院で様々な疾患が集まってくるので研修するには非常に良い病院だ、と聞いたからです。

実際、二年目ですが結構戦力として扱ってもらえて、上の先生のサポートの下に外来や当直を任せられます。悩んだときにはいろんな先生にコンサルトできます。また研修医向けの(上の先生も多く参加されますが)勉強会も先生方の御協力の下、行われています。希望すれば講演会や研修会にもどんどん参加できます。私も、もう一年この病院で勉強させていただく予定です。皆さんと働けることを楽しみにしています

1年目研修医Y

九州大学を卒業して中津市民病院で内科研修医として働き始めてからすでに3ヶ月が過ぎ、今は7月から10月までの3ヶ月間の循環器内科での研修に励んでいます。まだ日は短いですが、中津市民病院で研修していて良かったと思った事はたくさんあります

まず、現在6人の研修医(2年目2人、1年目4人)がいますが、それに加え3年目の内科のドクタを迎え、朝から週に2回の勉強会(現在は、火曜日は呼吸器外科の先生に胸部X線写真の読み方を教わり、木曜日には放射線科の先生に症例に沿った色々な種類の画像の読影を教わっています)を開いています。また興味があること、分からないことについてはその専門のベテランの先生に頼んで勉強会を開いています。今までは、主に研修医からの要望で輸液、心電図、乳癌、上手なプレゼンテーションの方法などの講義が開かれています。

また、上の先生方もとても親切でどの先生も丁寧に指導してくれますし、手技に関してもやりたければどんどん実践させてくれます。私も、4月から内視鏡と腹部超音波検査は暇な時さえあれば練習をして、実際の場で経験を積みました。

ほか、月に1,2回は興味のある英語の論文を読み、それを発表したり、また様々な研究会や学会に出席して、最新の知識に触れる機会もとても多いです。

主治医となる患者を少なくすることで、日々の業務に追われることなくゆとりを持って研修ができていると感じています。常に医学書だけではなく、文学作品などを読むことによって豊かな人間性を養うべき、との松股院長の精神のもと、私たちも日々の雑務で心が荒んでしまわないよう、そして初心を忘れてしまわないように日夜頑張っています。

来年1年目の研修医が入ってきたら、この1年で学んだことを伝えていけるように一日一日を大切に過ごしていきたいと思っています。よく学ばせてもらった分、今度はできるかぎり教えていきたいです。ぜひ皆さん見学に来てください。

1年目研修医T

今年の四月から中津市民病院で勤務しています。研修が開始してまだ四ヶ月足らずですが、当院での研修について私が感じたことを紹介したいと思います。

一年目のローテーションプログラムは、内科と外科が半年ずつで、月に5回の救急当直となっています。しかし、実際には当院の研修システムは非常に柔軟で、将来専門としたい科で重点的に研修したり、2ヶ月間、麻酔科を選択することもできます。将来進む科をまだ決めていない人にとっては、非常に魅力的なプログラムだと思います。私の場合は、六月まで呼吸器外科、7~8月は麻酔科、それから半年間で内科(循環器科を3ヶ月)をローテートします。この間に、熟練した指導医のもとで、習得すべき手技を十分に経験できます。また興味のある学会にも参加することができ、研修報告会で学んだことを発表します。

以上の内容が可能なのは、「365日勉強」という院長の姿勢が、病院全体に行き渡っているからだと思います。毎週院長室で行われる補完代替医療勉強会や読書会、外来講師を招聘しての講演会、英会話、モンゴル留学生との交流などを通して、非常に多くのことを学べます。

最後になりますが、中津市民病院のスタッフは温かい人達ばかりです。厳しくも懇切丁寧な指導を受けることができます。是非、中津市民病院で一緒に働きましょう!