中津市立中津市民病院病院紹介事業管理者あいさつ

病院紹介

事業管理者あいさつ

病院・診療所 事業管理者就任のご挨拶

事業管理者 是永 大輔

事業管理者 是永 大輔

 令和3年4月1日付で中津市病院・診療所事業管理者のご下命を受け、引き続き大分県北~福岡県京築24万人医療圏の地域医療の発展に参画することになりました。院長の職務が病院運営、すなわち医療資源を利用して病院組織を統率し、地域住民へ良質の医療を提供することであるのに対し、事業管理者の役割は病院・診療所経営、つまり経営の質を高めて堅固な経営基盤を築くとともに、将来を視野に入れた戦略策定と人材育成に努めることと認識しています。新病院長と協力して、「病む人の身になって、安全で質の高い医療を提供し地域住民の拠り所となるよう努力します」の病院理念を実践するつもりですので、ご指導のほどお願い申し上げます。

 さて、私は平成28年に中津市立中津市民病院長に就任しました。豊後高田出身であるため中津は故郷同然であり、この5年間、「県北地域に住む人が医療で困ることのないようにしたい」との思いで取り組んできました。1)小児・周産期の政策医療の安定、2)救急医療体制の見直し、3)がんや循環器などの高度医療の推進、4)緩和ケアとリハビリ体制の充実 5)医師の過重労働軽減、6)新型コロナウイルス対応などに微力を注いできましたが、院内外の皆様方のご支援を得て、無事にその職責を果たすことができたことは望外の喜びであります。

 とりわけ、平成29年に着工した新病棟・リハビリ棟の増築工事は在任期間中の一大事業でした。お陰様で1年3ヶ月の工事期間を経て、緩和ケア・リハビリ・外来化学療法の多機能が充実した施設が完成しました。地方自治体病院で、高度医療、救急、リハビリ、緩和ケアまで整備された施設は類をみません。今後ますます進展する高齢化に備えて、急性期医療を必要とする患者さんをスムーズに受け入れるとともに、早期社会復帰を支援するリハビリから緩和ケアまでシームレスに提供していきたいと考えています。

 令和2~3年は、新型コロナウイルス感染の非常事態をうけて医療体制の確保に奔走しました。当院は感染症指定病院ではありませんが重点医療機関としてコロナ対応にあたる一方で、公的基幹病院として一般診療も継続するように努力してきました。今回の新型コロナウイルスの流行により病院の感染症への備えが問われることとなりましたが、スタッフのたゆまぬ努力で院内感染の発生もなく、これまで力を入れていた感染対策の取組みの成果が結実したものと考えています。ワクチン接種が開始されたとはいえ先の見えない状況ですが、これまでの経験で学んだことを生かし、職員一同が支えあって収束まで前進していきたいと思います。

 「医療従事者を確保しにくい地域医療において市民の安全と安心をどのように担保していくのか」、それが当院に課せられた最大の使命です。今後とも住民の皆様に満足して頂けるような病院・診療所を目指して精進していくつもりですので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

令和3年4月

中津市病院・診療所 事業管理者
是永 大輔