令和2年第1回定例市議会の行政報告

公開日 2020年02月21日

 令和2年第1回定例市議会の開会にあたりまして、諸般の行政報告を行います。

 まず、耶馬溪町金吉地区山地崩壊災害の復旧工事の状況等についてです。1月23日、広瀬大分県知事とともに現地を訪問し、復旧工事の進捗状況を確認しました。広瀬知事から今年度末までに工事が完了する見通しであると発表があり、市としましても、工事が完了し、安全が確認された段階で、2世帯5人に対する避難勧告を解除したいと考えております。

 次に、防災・減災対策の推進についてです。
 1月26日、市民の防災・減災意識の向上を目的とした「減災シンポジウムin中津市」が行われました。当日は、500名を超える市民の参加があり、中津北高校や大分大学の学生達による過去の災害に関する学習報告及び将来の防災・減災に対する提案がなされました。また、災害発生時に必要となる対策や、行政に求める対応などについて、会場が一体となったパネルディスカッションが行われました。
 また、1月29日、ダイハツ九州株式会社と「災害発生時等応援ヘリコプターの場外離着陸場の施設利用に関する協定」を締結しました。中津日田道路や市中心部へのアクセスの良い、工場に隣接するグラウンドを提供いただけるようになりました。民間事業者との協定締結は中津市初であり、東部地域における住民の更なる安全・安心の確保に繋がるものと期待しております。
 今後も、県や地域住民・企業との連携を一層強め、自助・共助・公助のバランスがとれた防災・減災対策を進めてまいります。

 次に、安心な暮らしへの取組みについてです。
 登下校中の子どもたちの安全と安心の確保のため、中津市PTA連合会、中津地区防犯協会及び中津警察署のご協力の下「こども連絡所」の見直しを行い、その目印に赤色のステッカーを表示することとしました。身の危険を感じた子どもたちが、いつでもステッカーのある施設や建物に駆け込み、身の安全を確保できる体制を整えるとともに、犯罪の防止・抑止に繋げてまいります。
 また、高齢者の介護予防と支えあいの地域づくりの一環として推進しております「元気!いきいき☆週一体操教室」が1月末時点で41か所となり、約1,000人の高齢者が「めじろん元気アップ体操」などの介護予防・レクリエーション活動に参加するようになりました。今後とも、高齢者の健康づくり、生きがいづくりの場を広げてまいります。
 また、市内で暮らす外国人や外国人観光客など日本語による会話が困難な方からの119番通報や救急現場などにおける迅速的確な情報収集・対応ができるよう、1月16日から電話での同時通訳を用いた「多言語三者通話サービス」を導入しました。

 次に、スポーツ振興についてです。
 1月12日、「春高バレー2020」で東九州龍谷高等学校女子バレーボール部が8年ぶり7度目の優勝を飾りました。同月20日に市役所で行われた優勝報告会において、その功績を称え市民栄誉賞を贈呈いたしました。
 また、初の中津市出身メジャーリーガーとなった山口俊投手による少年野球教室や、西村英久さんによる剣道の指導、末綱聡子さんによるバドミントン教室などが開催され、子どもたちがトップクラスの選手の指導を受ける機会に恵まれました。
 地元出身のスポーツ選手の活躍や、全国・世界で活躍するスポーツ選手とのふれあいは、子どもたちをはじめ、市民に夢や希望を与えてくれます。今後とも、スポーツ選手の育成を支援するとともに、市民がスポーツに親しむ機会の提供に努め、市民の健康増進やスポーツを通じた交流に取り組んでまいります。

 次に、観光振興についてです。
 「日本遺産やばけい遊覧」の構成文化財で、日本夜景遺産でもある八面山の山頂付近に、バイオ式トイレを整備しました。さらに、現在、展望所「天空の道」に展望デッキの整備も進めております。利用者の利便性や、観光スポットとしての価値を高めることで、今後も八面山観光の推進に取り組んでまいります。
 また、中津の魅力を世界に発信するため、訪日外国人旅行客向けに観光プロモーションビデオを作成しました。音声は英語ですが、字幕で中国語、韓国語、英語、日本語が選べるようになっています。今後も、更なる訪日外国人旅行客の誘客を図ってまいります。

 次に、福澤諭吉の顕彰についてです。
 昨年12月6日、中津文化会館において、福澤諭吉記念全国高等学校弁論大会を開催し、全国から集まった29名の高校生弁士が熱弁をふるいました。また、2月7日からは福澤諭吉に関する言葉を題材にした近郊小中学校書写展を、2月8日には「諭吉かるた」大会を行いました。
 さらに、一万円札肖像35周年記念事業として、1月20日から、WEBサイト「慈愛のすゝめ」を開設しました。福澤諭吉の人情味溢れるエピソードや、ゆかりのスポット紹介に加え、「諭吉・大吉・小吉」などで運勢を占う「諭吉みくじ」など遊びの要素も盛り込んでいます。併せて、スマートフォン用の写真撮影を楽しめるWEBコンテンツも公開しました。
 今後とも、福澤諭吉の思想や業績を伝えるとともに、より親しみや関心を深めていただける取組みにより、その顕彰に努めてまいります。

 次に、産業振興についてです。
 1月27日、中津市役所において、日本フォレスト株式会社の立地表明が行われました。設備投資額約4億円で木質バイオマス発電所向け燃料を調達・製造する工場を建設し、5名を新規に雇用する予定です。同社の立地により、山林未利用材等の活用による林業振興が期待されます。今後も積極的に誘致活動に努めるとともに、市内の企業活動を支援してまいります。
 また、2月12日、大分県庁において、第51回大分県農業賞の表彰式が行われ、養豚業を営む有限会社福田農園が先進的法人経営部門で最優秀賞を受賞されました。廃棄食品を液状化した餌の導入や、堆肥を農家へ還元するなど環境や自然循環に配慮した経営が評価されました。
 また、昨年12月28日、行橋水産株式会社により地方卸売市場「中津魚市場」が開設されました。3月末の事業停止から開設までの約9か月間、大分県をはじめ関係機関と連携し、市場開設に向けた取組みを支援してまいりました。水産振興のため、新生「中津魚市場」を中心とする流通体制の確立に必要な支援を行います。
 また、中津干潟産ブランド牡蠣「ひがた美人」の出荷が昨年12月24日から始まりました。1月29日からは、小祝漁港内に牡蠣を提供する「美人小屋」もオープンし、多くの来場者で賑わっています。さらに、2月14日には、婚活を兼ねた「ひがた美人」のPRイベントを行いました。今後も、ひがた美人の生産及び販路拡大を支援し、漁業者による自立した経営を促してまいります。
 また、3月7日には、市民待望のセントラルシネマ三光がグランドオープンする予定です。これに先立ち、12月7日、中津文化会館において、オープン記念の特別上映会が行われました。親子連れなどが大スクリーンの迫力ある映像や音を体感し、劇場で映画を観る楽しさを味わいました。市としましても、映画文化の定着に向け、今後、必要な支援を行ってまいります。

 次に、地域振興についてです。
 昨年12月21日からの2日間、ダイハツ九州スタジアム横の特設会場において、中津商工会議所青年部によるLoveファンタジア中津2019が開催されました。パンフェスやカレーフェス、市内・近郊で活躍する企業などが参加する周防灘地区産業フェスなどが行われ、多くの市民で賑わいました。
 また、国土交通省の令和元年度「手づくり郷土賞」に鶴市花傘鉾保存振興会が選定され、2月12日、中津市歴史博物館において、認定証が授与されました。民俗芸能の保存・伝承や清掃活動など、ふるさとを愛する心の醸成と地域コミュニティの形成に寄与してきた功績が認められたものです。
 今後とも、地域の振興・活性化に向けて取り組む団体の活動を支援するとともに、連携強化に努めてまいります。

 次に、環境共生都市への取組みについてです。
 これまで焼却処理していました羽毛ふとんについて、希少な天然資源である羽毛の保護・再利用のため、2月1日から、県下で初めてリサイクルを開始しました。
 また、昨年12月から試験的に行ってきました「エコステーション」の貸出しを、4月から本格的に実施します。イベント会場に設置して、主催者と来場者が一緒にごみのポイ捨て防止と分別回収に取り組むことで、環境に配慮する意識を高めてまいります。
 今後とも、リサイクルや分別回収などを通して、ごみの再資源化・減量への市民の関心・理解を深め、持続可能な「環境共生都市なかつ」への取組みを一層推進してまいります。

 次に、今後の市政運営の取組みについてです。
 1月27日、第2回中津市行財政改革推進委員会を開催いたしました。地方交付税の減少や社会保障費の増加などに起因する「財政の硬直化」が進む中、「中津市行政サービス高度化プラン」に基づく取組みを着実に実施していることをご報告し、さらなる行財政基盤の確立に向けて、行財政改革推進委員の皆様からご意見をいただきました。
 また、現在の総合戦略の計画期間が今年度末で終了するため、2月20日から次期総合戦略の素案についてパブリックコメントを実施しております。皆様からのご意見を踏まえ、3月末までに策定いたします。
 今後とも、様々なご意見を聴きながら、安定した財政運営及び地方創生に取り組んでまいります。

 最後に、九州周防灘地域定住自立圏についてです。1月17日、吉富町と定住自立圏の形成に関する協定を締結いたしました。今後、圏域の自治体で新たに共生ビジョンを策定し、4月から4市3町が連携して事業に取り組むことになります。中心市として積極的に連携を進め、圏域の発展に努めてまいります。

 なお、拡大が懸念されております新型コロナウイルスについてですが、医師会関係者をメンバーといたします検討会議を設け、公共施設にアルコール消毒液を設置するとともにホームページ等で市民への広報を図っております。今後とも動向に注意し対応してまいります。後ほど全員協議会でご説明を申し上げます。

 以上をもちまして、報告を終わります。議員の皆様方におかれましては、今後ともご指導ご協力いただきますようお願い申し上げます。

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