公開日 2026年02月18日
中津北高校で講演を行いました。学校が取り組む「地域に学ぶ地域と学ぶ 確かな生きる力プログラム」の授業の一環です。
私の高校時代は1970年代の初頭で半世紀以上も前、現在の社会と比べてみました。当時、情報収集は主に新聞・テレビ・ラジオ、情報交換は会って話すか手紙のやり取りです。携帯電話とか想像もできない時代で、我が家に固定電話が付いたのも高校の卒業直前でした。
現代はデジタル社会の出現でSNSが大流行、誰もがスマホやパソコンを手に即座に多量に情報を得ることができ、知り合い同士の情報交換はもちろん、多くの見知らぬ人たちが提供した情報も共有されます。情報が洪水のようにあふれ、何が真実で何が偽りかわからず情報の選択と確認が重要になっています。
さらに何が欲しいかについても大きな変化があります。高度経済成長期の当時は、テレビ、冷蔵庫、洗濯機など生活を便利にするモノでした。今は便利品が広く普及し不足感が少なく、モノよりコト(楽しい出来事)、トキ(自由に使える時間)が価値ありと言われます。当時とは環境に大きな違いのある現在の高校生に伝えたのは、どんな時代、どんな社会になろうとも、福澤諭吉先生の「独立自尊」の精神が大事だということです。
「独立自尊」とは、自分で自由に考え自立して判断し行動する。同時に他人を尊重し邪魔をしないし妬まない。そのうえで「人間交際」、互いにコミュニケーションをはかり、よりよい社会を共に創っていくことです。福澤先生は「先が見え過ぎた巨人」、その考えは現代にも通用し未来へのヒントになります。情報洪水に流されず「物事を見極める」、「自分の軸をもってやり抜く」、「多様な意見に寛容に」と申し上げました。中津で過ごす青春期が先生同様に良き未来につながるよう祈ります。
(市報なかつ令和8年3月号掲載)




